マクロは、あらかじめ設定したコメントやチケットの更新内容を、エージェントがチケットに手動で適用する機能です。
たとえば、以下のような処理をまとめて実行できます。
- 定型文をコメントとして入力する
- ステータス、優先度、フォーム、カスタムフィールドなどを変更する
- タグを追加、削除、または置き換える
- チケットを特定のグループや担当者に割り当てる
- フォロワーを追加する
- チケットの件名を変更する
- サイドカンバセーションを開始する
トリガや自動化とは異なり、マクロには実行条件がありません。チケットの内容を確認したエージェントが、必要に応じてマクロを選択して適用します。
利用条件
マクロには、以下の2種類があります。
-
個人用マクロ
作成した本人だけが使用できるマクロです。エージェントと管理者が作成できます。 -
共有マクロ
すべてのエージェント、または指定したグループのエージェントが使用できるマクロです。管理者、およびマクロを管理する権限が付与されたカスタムロールのエージェントが作成できます。
個人用マクロは作成者のみが使用・変更できますが、管理者は内容の確認と複製が可能です。
グループを指定して共有する機能は、Suite Growth以上またはSupport Professional以上のプランで利用できます。
マクロを追加する方法
-
管理センターで、以下の順に選択します。
「ワークスペース」→「エージェントツール」→「マクロ」
-
「マクロの作成」をクリックします。
- 「マクロ名」を入力します。
-
必要に応じて「説明」を入力します。
説明を入力しておくと、エージェントがマクロを適用する前に用途を確認しやすくなります。
- 「使用できるユーザー」を選択します。
- すべてのエージェント:すべてのエージェントが使用できます。
- グループのエージェント:指定したグループに所属するエージェントが使用できます。
- 自分のみ:作成者本人だけが使用できます。
- 「アクションを追加」をクリックし、マクロを適用した際に実行する処理を設定します。
- 複数の処理を行う場合は、再度「アクションを追加」をクリックします。
-
内容を確認し、「作成」をクリックします。
マクロのアクションを設定する際のポイント
マクロは自動的には実行されません
マクロには、トリガや自動化のような実行条件がありません。
チケットの作成時や更新時に自動的に処理を行いたい場合は、マクロではなくトリガを使用します。一定時間が経過した後に処理を行いたい場合は、自動化を使用します。
マクロは、エージェントがチケット上で選択し、手動で適用する必要があります。
マクロを適用した後はチケットを保存します
マクロを適用すると、設定したコメントやフィールド値がチケット画面に反映されます。ただし、マクロを選択しただけではチケットの更新は保存されません。
内容を確認し、チケットの「保存」をクリックしてください。
コメントを追加するマクロの場合は、チケットを保存する前にコメントの内容を編集できます。
公開コメントと社内メモを確認します
コメントを追加する場合は、「コメントモード」で以下のいずれかを選択します。
- パブリック:リクエスタに公開されるコメント
- プライベート:エージェントのみが確認できる社内メモ
公開範囲を誤ると、社内向けの内容がカスタマーに送信される可能性があります。マクロを作成する際と適用する際の両方で、コメントモードを確認してください。
「タグを設定」と「タグを追加」を使い分けます
タグに関するアクションには、以下の違いがあります。
- タグを設定:チケットに設定されている既存のタグを、指定したタグに置き換えます。
- タグを追加:既存のタグを残したまま、指定したタグを追加します。
- タグを削除:指定したタグをチケットから削除します。
既存のタグを残したい場合は、「タグを設定」ではなく「タグを追加」を使用してください。
複数のタグを指定する場合は、タグをスペースで区切ります。複数の英単語を使用するタグは、単語間をアンダースコアでつなぎます。
例:
about_sales follow_up_required
マクロ名をカテゴリごとに整理します
マクロ名を2つのコロン(::)で区切ると、マクロをカテゴリ別に表示できます。
例:
問い合わせ対応::契約::契約内容の確認 問い合わせ対応::請求::請求情報の確認 問い合わせ対応::障害::一次回答
この場合、以下の階層でマクロが表示されます。
- 問い合わせ対応
- 契約
- 契約内容の確認
- 請求
- 請求情報の確認
- 障害
- 一次回答
- 契約
マクロが多い場合は、カテゴリとマクロ名の命名規則を統一すると、エージェントが目的のマクロを見つけやすくなります。
特定のチャネルだけにマクロを表示することはできません
マクロの利用範囲は、「すべてのエージェント」「指定したグループ」「自分のみ」で設定します。
メール、Webフォーム、メッセージングなど、特定のチャネルを条件としてマクロの表示対象を制限することはできません。
チャネルによって使用するマクロが異なる場合は、マクロ名や説明に対象チャネルを記載し、誤って適用しないようにしてください。
チケットにマクロを適用する方法
- 対象のチケットを開きます。
- チケット下部のツールバーにある「マクロを適用」をクリックします。
-
一覧から使用するマクロを選択します。
マクロ名の一部を入力すると、一覧を絞り込むことができます。
- 必要に応じてプレビューを開き、以下の内容を確認します。
- 変更されるチケットフィールド
- 追加されるコメントまたは社内メモ
- 使用されるプレースホルダ
- 追加される添付ファイル
- マクロを適用します。
- コメントやフィールドの内容を確認します。
- チケットの「保存」をクリックし、更新を保存します。
1つのチケットに複数のマクロを適用することもできます。ただし、後から適用したマクロのアクションによって、先に適用したマクロの変更内容が上書きされることがあります。
マクロが一覧に表示されない場合
1. マクロがアクティブになっているか確認する
管理センターのマクロ一覧を開き、対象のマクロがアクティブになっているか確認します。
非アクティブなマクロは、チケットの「マクロを適用」メニューに表示されません。
2. マクロを使用できるユーザーの設定を確認する
対象のマクロで設定されている「使用できるユーザー」を確認します。
グループ限定のマクロは、指定されたグループに所属するエージェントだけが使用できます。
対象のエージェントが指定されたグループに所属しているか確認してください。
3. 個人用マクロではないか確認する
「自分のみ」で作成された個人用マクロは、作成者本人だけが使用できます。
ほかのエージェントにも使用させたい場合は、管理者または権限を持つカスタムロールのエージェントが、共有マクロとして作成してください。
管理者は、エージェントが作成した個人用マクロの内容を確認し、複製して共有マクロを作成できます。
4. マクロ名とカテゴリを確認する
マクロ名の一部を検索し、対象のマクロが表示されるか確認します。
マクロ名に2つのコロン(::)が使用されている場合は、カテゴリの中に格納されています。該当するカテゴリとサブカテゴリを開いて確認してください。
5. AIエージェントチケットではないか確認する
AIエージェントのみが対応しているAIエージェントチケットでは、マクロを適用できません。
AIエージェントチケットが有人対応へエスカレーションされると、通常の編集可能なチケットとなり、マクロを利用できるようになります。
マクロを適用しても内容が反映されない場合
1. マクロ適用後にチケットを保存したか確認する
マクロを選択しただけでは、チケットの更新は保存されません。
マクロを適用した後、チケットの「保存」をクリックしたか確認してください。
保存前にチケット画面を閉じると、マクロで設定したフィールド値が保存されない場合があります。
2. 更新対象のフィールドがチケットフォームに表示されているか確認する
マクロでチケットフィールドを更新する場合、対象のフィールドが現在のチケットフォームに表示されている必要があります。
対象のフィールドがチケットフォームに含まれていない場合、そのフィールドを更新するマクロアクションは適用されません。
以下を確認してください。
- チケットに設定されているフォーム
- 対象フィールドがそのフォームに追加されているか
- マクロによってフォーム自体が変更されていないか
- フォーム変更後のフォームに対象フィールドが含まれているか
3. マクロを適用したエージェントの権限を確認する
マクロに設定されたアクションを実行する権限がない場合、そのアクションは実行されません。
たとえば、タグの編集や特定のチケットプロパティの変更がロールで制限されている場合、マクロ内の該当アクションが反映されない可能性があります。
管理者に依頼し、マクロを適用したエージェントのロール権限を確認してください。
4. 後から変更内容を上書きしていないか確認する
マクロを適用した後、チケットのフィールドやコメントを手動で変更すると、マクロで設定した内容が元に戻ったように見えることがあります。
また、同じチケットに複数のマクロを適用した場合、後から適用したマクロによって、先に適用したマクロのフィールド値が上書きされる可能性があります。
以下を確認してください。
- マクロ適用後にフィールドを手動で変更していないか
- 同じフィールドを変更する別のマクロを適用していないか
- マクロを適用した順番が正しいか
5. トリガや自動化によって値が変更されていないか確認する
マクロを適用してチケットを保存すると、その更新を契機としてトリガが実行される場合があります。
また、時間条件を満たしている場合は、自動化によってチケットが更新される可能性もあります。
マクロの適用後にフィールド値やタグが変更された場合は、対象チケットのイベント履歴を確認してください。
詳しい確認方法は、以下の記事を参照してください。
イベント履歴から、以下の内容を確認できます。
- マクロによって変更された内容
- チケットを更新したエージェント
- チケット保存後に実行されたトリガ
- 自動化による更新
- フィールド値やタグの変更履歴
6. チケットがほかの処理によって更新されていないか確認する
複数のエージェントやバックグラウンドのワークフローが同じチケットを更新している場合、最新の変更がチケット画面に反映されるまでマクロを適用できないことがあります。
最新のデータが反映されていない状態でマクロを適用しようとすると、しばらく待ってから再試行するよう求めるエラーが表示されます。
この場合は、チケットを再読み込みして最新の状態を確認した後、マクロを再度適用してください。
7. マクロのプレビューでアクションを確認する
マクロを適用する前にプレビューを開くと、マクロによって変更、追加、削除される内容を確認できます。
想定したアクションがプレビューに表示されない場合は、管理センターで対象マクロの設定を確認してください。
マクロを変更した場合は、テスト用チケットで以下を確認することをおすすめします。
- 想定したコメントが入力されるか
- 公開コメントと社内メモの設定が正しいか
- 必要なフィールドだけが変更されるか
- 既存のタグが意図せず削除されていないか
- チケット保存後も設定した値が維持されているか
- イベント履歴に想定した更新が記録されているか
マクロのコメントやプレースホルダが正しく表示されない場合
コメントの内容を確認してからチケットを保存する
マクロによって入力されたコメントは、チケットを保存する前に編集できます。
プレースホルダや動的コンテンツを使用している場合は、カスタマー名、チケット情報、言語などが正しく表示されているか確認してください。
問題チケットと事象チケットでプレースホルダを使用する場合
問題チケットのコメントを、リンクされた事象チケットに反映する運用でプレースホルダを使用する場合は、置換される値に注意が必要です。
プレースホルダを含むマクロを問題チケットに適用すると、プレースホルダはチケットを保存した時点ではなく、マクロを適用した時点で置き換えられます。そのため、問題チケットに設定されているリクエスタの情報が、リンクされた事象チケットへのコメントにも使用される可能性があります。
リンクされた各事象チケットの情報を使用したい場合は、プレースホルダの前にバックスラッシュ()を追加してエスケープします。
例:
Hello \{{ticket.requester.first_name}}
これにより、プレースホルダはマクロの適用時ではなく、各チケットが保存される際に置き換えられます。
複数行のプレースホルダを使用する場合
複数行のテキストを返すプレースホルダをマクロに含めると、マクロを適用した際に改行が削除される場合があります。
チケットを保存する前にコメント欄を確認し、必要に応じて改行を追加してください。
リッチコンテンツに対応していないチャネルで使用する場合
マクロのコメントに見出し、文字装飾、インライン画像などを使用している場合は、必要に応じてプレーンテキスト版のコメントも設定してください。
プレーンテキスト版は、リッチコンテンツに対応していない以下のようなチャネルで使用されます。
- Zendeskモバイルアプリ
- SMS
- メッセージング
- Zendeskマーケットプレイスからインストールした一部のアプリ
マクロの添付ファイルが反映されない場合
マクロのコメントには、最大5個のファイルを添付できます。1ファイルあたりの最大サイズは50MBです。
添付ファイルが反映されない場合は、以下を確認してください。
- 添付ファイルが5個を超えていないか
- 1ファイルのサイズが50MBを超えていないか
- マクロのコメントアクションにファイルが設定されているか
- マクロを適用した後にチケットを保存したか
なお、マクロを使用して複数のチケットを一括更新する場合、マクロに設定された添付ファイルはコメントに含まれません。
管理者Copilotでマクロの設定を確認する場合
マクロの設定を確認しても原因を特定できない場合は、管理者Copilotを利用して設定内容を見直すこともできます。
管理者Copilotを利用できる環境では、使用されていないマクロに関する推奨事項を確認したり、会話型アシスタンスを利用してマクロの作成・編集や設定内容の確認を行ったりできます。
利用条件や機能については、以下の記事を参照してください。
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